秋のきのこスパゲティ美味しそう(はぁとマーク)とか考えていた杏香はなぜか少し尖った口調で話し掛けてきた舞安の声に顔を上げた。
舞安の顔を見て杏香ははて、と考えた。
ーーなんか、気に障ることしたかな?
そこには不機嫌そうな顔の舞安がいた。
目は険しく、普段は血色がよく柔らかそうな頬は色を無くしていた。
なぜか堅く、緊張している舞安。
「ーー?」
考えたが、分からず杏香は首を傾げた。
それが気に食わなかったのか。お姫様は更に眉をつり上げた。
「な、ん、で、席、を、か、え、た、の?」
不機嫌さを表すように一語一語区切って舞安は言った。
杏香は悟った。
今は舞安が不機嫌な理由を思慮する時ではないと。
今は、ーーそう、舞安の質問に答える時だと。
舞安の話し方で杏香は舞安の機嫌の悪さを噛み締めることになり、責め立てられている気がした。
しどろもどろになりながら、答えた。
「だってあっちの席だとゆったり座れないじゃない?」

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