春。
胸ときめくこの季節。
麗らかな春の日差しは心地良くて。いつまでもお布団にいたくなる。
春眠暁を覚えず。とはよく言ったもので。
私、砂川星歌(すながわ・せいか)16歳。今日から天之川(アマノガワ)高校に入学して花の女子高生!!に、なるんだけど……。
つい、うとうとしてしまう。
目覚まし時計が鳴ってるけど。
無視、無視。
はぁー、幸せ。
お布団はふかふかだし。あったかいし……。
な~んてやってたら。
「起きて!!星歌!!」
お母さんに阻止された。
「も~ちょっと~」
「だぁ~め。もう起きなさい」
お母さんと布団を綱引きする。あ、綱じゃないや。布団引き?
ともかく布団を剥がそうとするお母さんの魔の手に抵抗する。
「い~や~」
「もうっ、今日から高校生でしょう!?」
「高校生になっても私は私だもん~」
「星歌が星歌なのは分かってるから!!良いから起きて!!」
「う~」
お母さんの馬鹿力ァッ。
布団剥ぎ取られて寒いぃ。
「早く着替えちゃいなさい」
そんな私にお母さんは無情な言葉をかける。
「はぁい」
用は済んだとばかりにお母さんは階下に降りて行った。
私も二度寝する気分にはなれなくて、ベッドから降りてカーテンを開けた。
「ん~、気持ち良い~」
この部屋にしてくれたおじいちゃまに感謝だ。
私の部屋は二階の南に面した部屋で、日当たり抜群なのだ。
太陽の光を浴びながら伸びをする。
よし。目、覚めた。
クローゼットに向かい、真新しい制服を取り出す。
「ふ、ふ、ふっ」

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